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絶対的な精度

Stories2024年7月15日

ニュージーランド、クライストチャーチの一角にある青銅材の製造加工会社、AWフレーザー社は、薬莢、銅管、自動車用ラジエーター、ケーブルの切れ端など、週に100トンもの金属スクラップをリサイクルして、光り輝く高精度のOEM部品に加工している。

ニュージーランドに拠点を置くAWフレーザー社は、銅合金鋳造工場、射出成形工場、最新のCNC工作機械工場が一体化された企業である。リサイクル金属は専門性の高い40に及ぶ種類の青銅や黄銅の合金材に再生される。製造した棒材の約50%は輸出され、残りは世界中の一流企業向けの特定OEM部品に加工される。

世界の片隅から、AWフレーザー社はドイツのSEW-オイロドライブ社にギアブランクを、建設機械会社のキャタピラー社、日立、ヤマハ、マーキュリーマリン社には機械加工部品、コモンレールエンジンおよびブレーキシステム用部品を供給するなど、同社製品の90%は計35か国に輸出されている。

「当社は多様な業種に製品を提供しています。」とAWフレーザー社の共同所有者兼取締役で最高財務責任者 (CFO) のポール・イシット氏は言う。「迅速な対応と、競争力を維持する必要があります。継続的改善への重点的な取り組みは、私たちの日々の原動力です。世界最高レベルの企業と仕事をしていますので、最高の仕事をすることが当社の基本方針です。」

AWフレーザー社は小〜中ロットの製造会社で、イシット氏は「当社での部品製造は、専門性の高い2、3個の部品の小ロット生産から、40,000個の長時間加工までに及ぶため、標準化と再現性精度は非常に重要なのです。」と述べる。サンドビック・コロマントの優先サプライヤプログラムの一環として、サンドビック・コロマントのアカウントマネージャー、クリントン・ルルーはジョディ・タックウェル氏と密に連携し、AWフレーザー社、工場長、エンジニアリングチームが共に協力して、加工プロセスの改善と標準化に向けた取り組みを進めている。

AWフレーザー社は、専門性の高い部品の短時間加工における、段取り作業のスピードアップ、再現性精度の向上および標準化を望んでいる。

「私たちは常に、現場での効率性と会社の技術およびシステムの両方において、より良い方法を模索しています。」とジョディ・タックウェル氏は言う。

「特殊な部品を2、3個製造することもありますし、同じ物を次に作るのが1年後ということもあります。」と彼は説明する。「公差15ミクロンの部品を、2から1,200の様々なロットで製造しているので、常に絶対的な精度が要求されます。」

「私たちが必要としているのは、小さな成功をいくつも重ねることです。小さな成功を重ねることにより、多くの時間を節約できます。」と彼は続ける。「プロセスのどの部分で、最も改善の効果が得られるかを見極めようと努めています。突切りシステムはその1つでした。もろく、粘着性の高い被削材の加工です。」

AWフレーザー社は、6か月間のトライアルとして、新しいコロカットQD突切りシステムとコロマントキャプト ツーリングシステムの組み合わせを、同社のCNC旋盤1機でテストした。

「機械の切替え時間に1~2時間かかっていたのが15分に短縮されました。」とタックウェル氏は語る。「機械1台当たり、年間750時間の段取り時間に相当します。」

新しいシステムを取り付けた機械での好結果を受け、AWフレーザー社は、コロマントキャプトとコロカットQDをフル装備したオークマ製の完全一体型のCNC複合加工機を新規に2台追加し、同社が有する機械の総数は30台に達した。

「しかし、最も大きな成果を得たのはオペレータです。」とタックウェル氏は言う。「彼らは自信を持って新しいシステムを使っています。私たちは彼らが仕事を楽しめるよう努めていますが、これは1つの変化をもたらしました。工具と新しいクランプをセットし、ワークを機械に取り付けて、後は運転ボタンを押すだけ。非常に大きな変化です。」

技術的洞察

プロセスおよび再現性精度の標準化は、専門性の高い部品の小ロット加工で高生産性を達成するための重要な要素である。

AWフレーザー社では、バーフィーダー付き機械用に最適化された新型のコロカットQD突切りシステムの使用により、2~15の部品の小ロットでの突切り加工時間が50%短縮された。

工場長のジョディ・タックウェル氏は、これまで使用していた10または12種類のチップを幅が異なる4種類に減らし、工具在庫を削減することができたと言う。「月間のチップ使用数が減り、送り速度、工具寿命や加工安定性の向上にもつながっているようです。」と彼は続ける。

コロカットQDは、高精度クーラントと突切りチップ、チップブレーカおよびワイパーチップを組み合わせたもので、高送りでの優れた加工面品質を実現する。安定した使いやすいクランプはトルクレンチ不要で、レールチップシートにより、安定性と精度の高いチップポジションが確保される。

コロカットQDとコロマントキャプト モジュラークイックチェンジツーリングシステムの組み合わせにより、同じ工具を3種類の機械で使用することができる。コロマントキャプトは一体型のモジュラー式ツールインターフェースで、ツールホールディングシステムのISO 26623規格に準拠している。クイックチェンジツールホルダによって、段取り時間および工具交換時間が短縮でき、機械間での工具の標準化が可能になる。

AWフレーザー社

ニュージーランドに拠点を置くAWフレーザー社は1939年に設立され、180名の従業員を擁している。鋳造工場、射出成形工場、CNC工作機械工場の一体型工場は24時間、様々なシフトパターンで稼働を行っており、2006年に完全な経営所有組織となった。


Julia Marshall