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研究開発における多様性:格差を是正する

Stories2022年6月28日

Wi-Fi、GPS、コンピュータープログラミング、そして宇宙ステーションの電源システムでさえ、その発明は女性によるものです. それにもかかわらず、社会で最も賞賛される発明の多くはアレクサンダー・ベルの電話、カール・ベンツの自動車、トーマス・エジソンの電灯などであり、女性の発明家がスポットライトを浴びることはめったにありません. この記事では、金属切削工具開発会社サンドビック・コロマントのR&Dマネージャーであるエマニュエル・ゲーテリートが、エンジニアリング分野でなお女性のイノベーターが不足している理由を考察し、STEMイノベーターとしての自身の経験を振り返ります.

2022年6月23日に「発明家とイノベーター」をテーマに開催される今年の国際女性工学デー(INWED)は、今日のエンジニアリングの状況を形作った女性たちの功績を称えます。しかし、なぜ女性エンジニアは多くの男性と同じように同等の知名度を得られていないのでしょうか?

男性と女性の発明者の格差を浮き彫りにする指標の1つは、女性の特許出願人の少なさです。英国の知的財産庁 (IPO)による世界的な調査によると、女性の発明者は世界の特許出願の13%弱を占めています。これは男性発明者7人に対して女性発明者は1人に相当します。調査はまた、出願の3分の2以上が男性のみのチームまたは個々の男性発明者によるもので、23%が混成チームから、個々の女性発明者はわずか6%にとどまることを示しました。女性の特許出願人の割合は増加していますが、IPOは現在のペースでは男女比が均衡するのは2070年になると予測しています。

認識されているギャップ

平均すると、女性は男性よりも大学の学位を取得しており、現在、工学系卒業生全体の20%を占めています。しかし、工学の学位を取得して卒業した女性の約40%が離職するか、そもそもその職につかないと推定されています。世界経済フォーラム(WEF)の別の統計によると、エンジニアリング産業の労働者の約30%が女性で、そのうち3分の1がジュニア職、4分の1未満が中堅職、CEOはわずか9%にとどまります。

これらのデータは明確な状況を示しています。一般的に女性は男性よりも高等教育を受ける割合が高く、より多くの女性がエンジニアリングを実行可能なキャリアパスとして選んでいます。しかし、昇進の過程ではより多くの障害に直面しています。Manufacturing Institute、APICS、Deloitteによる2017年の調査では、製造業の600人以上の女性に、製造業が女性をどれだけ効果的に惹きつけ、採用し、定着させているか、また男女格差を埋めるために何が必要かを尋ねました。その結果、調査対象の女性の15%未満が自分の業界は家族や個人的な事情を受け入れており、キャリアを損なうことなくこれらの事情に対処できると考えていると回答しました。71%が業績基準は男女で異なると考え、87%が女性の方がより高い基準に置かれていると感じ、72%が組織のリーダー層によって過小評価されていると感じていました。

機会の創出

意識的であれ無意識であれ、ジェンダーバイアスは依然として業界内に存在し、キャリアの継続を阻む要因になり得ます。しかし、チームの多様性を支援することはビジネス上の利点をもたらします。私自身の経験では、多様な研究開発(R&D)人材を育成することが製品イノベーションの鍵でした。

その裏付けとなるエビデンスもあります。多様な視点を持つチームは従業員や顧客に学びをもたらし、未開拓の層にリーチできます。研究によれば、新たな、または未検討のアイデアを取り入れることで企業がより多くの市場を獲得する可能性は70%高まります。多様なチームは、非多様なチームに比べて87%の確率でより優れた意思決定を行い、より幅広い情報と多様な視点を提供します。さらに、マッキンゼーは、女性幹部比率が30%を超える企業は、この比率が10〜30%の企業よりも高い業績を上げる傾向があり、さらに女性幹部がより少ない、またはまったくいない企業よりも業績で勝ると結論づけています。

サンドビック・コロマントの研究開発チームは、多様な視点がもたらす利点をよく理解しています。PVD材種向けのユニークな製造技術であるZertivo™を開発する際、私とプロジェクトメンバーは、共通の目標を持つ堅実で体系的な部門横断的チームワークこそが成功の鍵であることにすぐに気付きました。研究開発は学び、共有し、創造し、試験し、挑戦することであり、一人で行うものではなく、協働、相互作用、信頼が不可欠です。ジェンダーバランスの取れたチームとして、多様なバックグラウンドや意見の効果を強く実感し、それがZertivo™の開発成功に寄与したと考えています。

その結果、私たちはPVD材種技術を根本から再構築し、Zertivo™のメリットを初めて活かした鋼フライス加工専用材種GC1130を誕生させました。2015年にはサンドビック・イノベーション賞を受賞し、2018年には製品開発者オブ・ザ・イヤーとしてサンドビック・ハグルンド・メダルを受賞しました。

変化を起こす

ことわざにあるように、「見えなければ、なれない」のです。私自身、仕事で認められるまでには困難があり、STEM分野で将来を描くのが難しい時期もありました。女性であり、エンジニアであり、物理学の博士号を持ちながら長期失業を経験したことは、私にとって大きな謙虚さの教訓となりました。学業後のSTEMでのキャリア開始は順調でしたが、在職していたスタートアップの頓挫後に業界へ再参入するのは容易ではありませんでした。STEM以外の職にも応募しましたがうまくいかず、しばらくして業界に戻りました。博士号が就職の切符ではないということを実感したことで、既成概念の外で考えるようになり、長期的には他の道にも柔軟に対応できるようになりました。

女性のイノベーターを鼓舞するための私のアドバイスは、心を開き、特に困難な時期には常に大局を見てほしいということです。たとえ自分が質問すべき立場ではないと感じても、あえて「なぜ?」と問う勇気を持ってください。好奇心を持つことはイノベーターの役割ですが、現状に疑問を投げかけ、新たな視点で他者に挑戦することも重要です。また、進捗が停滞していると感じたときに頼れる適切なサポートネットワークを持つことも非常に価値があります。共通の目標に向かって協力し、連携し、貢献することが大切です。

企業、特にエンジニアリング分野は、多様性が必ずしも容易に得られるものではないという事実を率直に認める必要があります。すべての人の声を確実に届かせるには努力と時間、注意が必要ですが、それを実感してもらうことが非常に重要です。私にとっては、研究開発でのチームの成功だけでなく、マイノリティであることの難しさについても声を上げることが、STEM分野で多様な人材を定着させる鍵だと考えています。女性の発明家は多数派ではないかもしれませんが、発言の場を与えることは認識を変えるのに確実に役立ちます。結局のところ、エジソンやベルだけが業界のエンジニアリングヒーローではありません。


エマニュエル・ゲーテリート