小型自動旋盤

小型自動旋盤はその高効率の加工により、小物部品の大量加工において無双の性能を発揮します。しかし、そのコンパクトさゆえに、段取りや工具交換に制限があり、セットアップ時間が増える原因になることがあります。
小型自動旋盤の構成
小型自動旋盤には、複数の軸、正面および背面の切削加工、旋削工具、回転工具および穴あけなどの機能があり、40 mm (1.5 inch) 径穴以下の部品で、大ロットの生産性の高い加工用に最適化されています。
被削材は、ガイドブッシュを介して前後にスライドし、第2スピンドルによってチャックされ回転します。また被削材は、ガイドブッシュを介し押し出されます。被削材の移動は機械のZ軸としての機能を果たし、工具はガイドブッシュの近くに留まり、最高の剛性を発揮します。


小型自動盤の原理
主に油性切削油を使用しており、水溶性切削油(エマルジョン)と比較して、切りくず排出、切りくず処理、工具寿命など金属切削加工に異なった効果をもたらします。
くし刃型刃物台 – 外径旋削
小型自動旋盤には、0808から2020までのサイズの標準ツールホルダ用にくし刃型刃物台が装着されています。分離式ツールホルダがバイトストッパーとして使用されます。
複数の工具が互いに密接して取り付けられているので、チップ交換のためのアクセスが大きく制限されます。チップ交換のために工具を取り外さなければならないことがしばしばあり、機械の稼働率を下げる要因になっています。くし刃型刃物台はクイックチェンジソリューションに対応します。このため、チップ交換時に工具を容易に取り外して、素早く正確に戻すことができ、調整/測定を行わないですぐに機械を稼動させることが可能です。

刃物台 – 内径旋削
内径旋削加工の場合、小型自動旋盤には1つまたは複数の刃物台が装着されます。クイックチェンジ工具の使用により、セットアップを簡素化し、チップ交換時間を短縮することが可能です。

フラット付きボーリング工具アダプタ

丸シャンクボーリングバイト用イージーフィックススリーブ

QS™を使用したクイックチェンジ
小型自動旋盤ではそのコンパクトさゆえに、工具交換に制限があります。チップ交換のためにシャンクバイトを取り外すことが多く、これにより、従来のターニングセンタに比べて段取り時間が増えます。
QS™を使用したクイックチェンジは従来のシャンクと比べて、小型旋盤での有効生産時間を最大化することができます。工具を機械から取り外してチップ交換を行い、素早く正確に取り付け直し、設定や測定なしですぐに機械を再始動させることができます。


小型自動旋盤におけるモジュラーソリューション
小型自動盤は機械内が狭いため、工具交換や設定がしづらく、機械の稼働率が限られてしまいます。回転工具の交換には時間がかかりますが、ヘッド交換式工具を使用すれば、工具交換や段取り時間は劇的に短縮することができます。


突切り加工
突切り加工のヒント:突切り工具の選び方 加工安定性が非常に重要なため、高精度クーラント対応の工具を選んでください。これにより切りくずを排出し、加工熱とチップ摩耗を低減、加工面品質を向上させることができます。できる限り突出し量が短い工具を使い、最大の安定性を得るためにチップをしっかりクランプしてください。部品やバー材、パイプ材を突切り加工する際は、被削材を節約し切削抵抗を最小限に抑えることが重要です。チップが細いと切削抵抗が下がり被削材を節約できます。突切り加工用に設計されたチップブレーカをお選びください。このチップは溝よりも細い切りくずを出します。突切り加工ではこれが良好な切りくず処理と加工面品質を実現します。 突切り加工の第一推奨 1コーナと2コーナのソリューションがさまざまな突切り加工の第一推奨です。溝よりも細い切りくずを出すよう設計されたチップをご使用ください。 浅突切り加工... chevron_right
トレパニング加工
トレパニング加工とは? トレパニング加工は、穴あけされる部分の材料全体を切削して切りくずにする従来の穴あけ加工ほど大きな動力を必要としないため、機械の動力が制限されている場合の大径穴加工に用いられる加工方法です。トレパニング工具は径全体を加工するのではなく、外周のリング形状のみを加工します。すべての材料を切りくずとして除去するのではなく、穴の中心にコアが残ります。したがってこの加工方法は貫通穴向けのものです。 トレパニング加工の推奨セットアップ 調整スクリュー 工具回転/ワーク回転ドリル 外周刃は中心刃カートリッジより0.20... chevron_right
QS™ホールディングシステム
QSホールディングシステムは、小型自動盤の稼働率を最大にするクイックチェンジツールホルダです。卓越した加工安定性を実現する高精度クーラントを備えています。 素早い工具交換でダウンタイムを削減 1本のスクリューでホルダを取り外せ、同時にウェッジも引き出せるため、工具交換とセットアップが簡単 ウェッジはスプリングクランプ式で、ツールホルダが落下するリスクがありません。 バックストップにより径調整が不要... chevron_right
コロミル® QD
溝フライス加工においては、通常切りくず処理が主要な課題となります。特に幅の狭い溝や深溝の加工において、切りくずの問題は生産効率に悪影響を及ぼすことが多く、加工部品の品質低下や工具破損の原因となります。コロミル QDにより、確実でトラブルのない製造プロセスに必要な、信頼性の高い溝フライス加工ソリューションをお届けできるようになりました。 傾斜したチップシート 傾斜したレールチップシートがチップを安定させ、チップがシートから飛び出すのを防ぎます。クランプ力が低いカッターを使用する際、切削速度が高い場合に生じる潜在的な問題です。 サイレントツール 防振Silent... chevron_right